とりあえず速報です

(おことわり)以下のリンクには東野圭吾「容疑者xの献身」のネタバレを含む可能性が高いので気をつけてください。


某ミステリ作家が火元のネットウォッチネタについて、展開だけ速報しておく。以下基本的に敬称略で。
火元は例によって二階堂黎人の日記:http://homepage1.nifty.com/NIKAIDOU/index.html (「恒星日誌」参照)
05/12/2ころから、東野圭吾の05年ブックガイド好評作である「容疑者Xの献身」が「本格推理小説でない」という主張を繰り広げ出す。二階堂センセイのこの手のあれは珍しくないのだが、背景にすけてみえるものがいろいろある(後述)ため、ネット雀集まり始める。
それに対する反応が各所にあがる。なかでも我孫子武丸は、二階堂サイトの掲示板に「いやあれは本格でしょ」と書きこみ、ネット雀大いにうける。さすが我孫子
二階堂、各所の反応にめげずに「いや本格でないのだ」と主張する。06/1/6分の日記では、海原雄山を例にとってよくわからない主張を行う。ネット雀匙を投げる。
06/1/15、骨太とみなされている評論家・巽昌章が二階堂掲示板に二階堂への批判を真正面から書き込む。ネット雀躍る踊る。
二階堂、日記内に特別反論コーナーを設ける。
福井健太、いかにもなあてこすりを書いたり、びしびし反論したりする。:http://homepage1.nifty.com/kfukui/060101.html 1/15.16分
ネット雀、火の手のあがりっぷりに感心。
とまあこんなかんじで進行中。この火種を楽しむ基礎知識は以下。
・二階堂センセイは「本格」推理小説の大家を自任されている
・しかるにセンセイの御高著は、「本格ミステリベストテン」のようなものに全然選ばれる気配なし。
・それらの上位には東野作品が。
・二階堂センセイ、「選者の眼がない」「本格じゃないものを選ぶなんてレベルひくーい」と主張する
以上の基礎知識をふまえると、福井健太のあてこすりがよくわかるよ!核となる「〜は本格推理小説か」という議論は、ミステリ愛好家ではないと面白くないので読み飛ばし推奨。ただ、前提知識なしに文面だけよんでも、二階堂センセイが自分で定義をたててそこから外れるものを「〜でない」として難癖つけてしまうという、難儀な性格であることは読みとれるんじゃないかなと思う。
一ミステリ愛好家として単純な好き嫌いで言うと、二階堂黎人はあんまり好きじゃない。テイストが好みじゃないから。あと文章が耐えられない。また、ジャンル動向チェックの観点からもあんまり重視していない。でも時折このような吹き上がりを見せるのは楽しみにしている。被ウォッチ系エンターティナーとしては超一流なのではないか。
普段、東野圭吾は好きじゃないので読んでないのだが、二階堂センセイのとんちきぶりを鑑賞するためにフォローするべきかどうかと考えてしまった。