新潮45 04 Nov

巻頭は酒鬼薔薇第二弾。特に目新しい話もなく。野中広務の小泉組閣分析。谷垣を褒めつつチクリとやっているのがわらえる。棚橋の起用に対する裏事情は全然知らなかったので素直にほーと思った。野田聖子いじめらしいが、それにつけても野田は本気で女宰相第一号を狙ってる雰囲気だな。松崎敏弥「紀子さまの研究」。雅子妃が適応障害を起こしているのが周知であるところで、「紀子妃がなぜうまくとけ込めたか」を分析するというのは、婉曲的ながら雅子妃叩きっぽくてやるなあと思った。今後こういうポストプレーはありかもしれない。記事中で上手くいった理由として分析されるのは、工事の都合で赤坂御所に一緒に住んでた時期があった、とか、子供の頃から学習院で慣れてた、とか本人にはどうしようもないことがらが中心なのは気の毒。安藤健二「封印された作品の謎」書籍「封印の謎」のダイジェスト版?ネット界隈では耳慣れた話題。中ではキャンディキャンディについてのいがらしサイドのコメントが面白かった。ただこの問題、いがらし側の複製原画展ショーバイはラッセルとかの手口に類似してて、封印すれば済むのかという気はする。
連載。今月の曾野綾子はすこぶる普通。死刑囚の死刑執行ネタだが天上の青を作者自ら貶めるようなことはなかった。やっぱり時事エッセイを書かせること自体が間違ってるんじゃないかと思う。まあ作家だし女性だしで暴論を吐いても許される属性があるという意味では、暴論ポスト役として重要なのかもしれない。今月の柳美里は相変わらず。4歳ってこんなに達者にしゃべるんですね。人混みの海水浴場でぐずる子供をしかりとばすところが描かれているが、想像するだに修羅。かっとして、後で反省して、でもそれを書いちゃうっていうのが宿痾だなあ。