「ここは個人の掲示板、気に入らないならつかわなければいいのに!」

まずはこちら:http://d.hatena.ne.jp/fake-jizo/20050908
よそさまのコメント欄で考えなしにコメントしたら盛り上がってしまったのでこっちで書きます。あちらのコメント欄で書いている人たちのような猛者に若輩者がいうことでもないので自分の庭で細々とね。
なんつーかこう、前提として2chに間する「都合のいいときだけ個人ぶりやがって」という感覚が根強くあるんですよね。
で、fae-jizoさんが

ここでは2chが草の根的コミュニティみたいな感じで捉えられていて人工事実にも似たような記述があったんだけど、あれずっと最初から企業運営でしょ。

というようなことを書いておられて、思わずフラッシュバック。あめぞうがパンクして、誰かにひきつぐかどうかという話が出ていたときに、ひろゆきさんが手を挙げられたわけですが、個人じゃ無理だろうという感触だったにもかかわらずなんかどんどん大きくなって、えーなにこれーと思っていたら、「なんとひろゆき鯖屋だったのである!」という話が出てきたわけですよ。そのときものすごく「なーんだ」と思ったのを思い出しました。
別に非難するつもりはないし、今でも2chで楽しく遊んでますけど、やっぱそのときは「なーんだ」だったんですよね。なんでかわからんけど。あめぞうがほんとに個人運営っぽさを横溢させてたからかなあ。提供されるサービスが同じであれば、運営主体なんてそこで遊んでいるだけの自分には本来関係ないはずなのですが、“個人運営・みんなでつくる”みたいなところまでもがイメージだったというか、そのイメージまでをも消費していたというか。とにかくなんかがっかりして、「鯖屋かよ」と思ったのは事実なのですな。だから「個人の〜」を力説する人を見ると、なんか虚しくなっちゃうのかもしれません。
提供サービスは変わらないんだからちゃんと「2ちゃんねるという企業」にすればいいのに、とそれ以来思ってますけれども、この個人なんだか営利団体なんだかうやむやにするやり方は、戦略的には大成功なのでしょう。実際の推移を見ていると.訴訟対策とかそういう実務的なメリットもあるのかもしれませんが、コミュニティやイメージの形成にも+に働いているように思います。2ch党とかつくれるんじゃないですかね。つくればいいのにね。
で、上記コメント欄でも

# minus_orange
『(略)>「ここは個人の掲示板、気に入らないならつかわなければいいのに!」って本気で思ってる人も少なくなさそうですけど。』

と指摘されていますが、ここがねー、なんかいつも気になるんですよね。2chってものすごい建前社会ですよね。「ここはひろゆきの個人の掲示板なんだから」とか「削除以来はガイドラインに沿ってないと」とか「あゆは障害者を侮辱するなんてひどい」とか。なんで匿名掲示板でぶっちゃけトークが売りでうそをうそと見抜けないと使えないらしいところが、こんな建前・良識・大義名分社会になっているのか。本気で思ってないくせに他人を排除するためにこういうことをつらっといえる2ch利用者がほんとにこわいなと思います。
のまネコ騒動なども、そういう建前を重視する(建前が通りやすい)性質をもとに立脚している気がするんですよ。互いを認識するコミュニティなんてないのに、建前を中心にして「私たちの2ch」とか言ってるところをみると、君ら別に実態としては交流ないのになんでそんな簡単に連帯できちゃうの?という不可解さを感じます。AAをめぐる著作権つなひき騒動としては興味深い出来事だと思うんですが、なんかこの、不可解さが気持ち悪いのですな。