最近読んだ本

麻耶雄嵩 「蛍」蛍 (GENTOSHA NOVELS―幻冬舎推理叢書)
これはすごくよくできた本格推理小説なのでよくできた本格推理小説が読みたい人はぜひ読むべきだと思いました。まやゆーは初体験が「夏と冬の奏鳴曲」だったのでいまひとつうゆーさんっな感じだったのですが、蛍でまやゆーを知る人は幸福だと思います。何を言ってもネタバレになりそうなのでやめときますが、ほんとに徹頭徹尾よくできてます。ラストもいい。
ジェフリー・ディーヴァー「クリスマス・プレゼント」クリスマス・プレゼント (文春文庫)
本屋の店頭でそうそう買わなくちゃなと思っていたのに本棚の整理をしていたら出てきた上に読んだ覚えがあってびっくりした一冊。ディーヴァーはうまいんだけどでもそれくらいしか印象に残らないのだなあ。あらかじめ約束されたどんでん返しはもはやどんでん返しではないというジレンマですな。リンカーン・ライムシリーズは何を読んでも同じに思える。
アフタヌーン4月号
3月号読み飛ばしてるよ!ということに気づいて愕然。しかもあれもこれも3月号山場だったっぽいので至急キャッチアップせねば。
ネムキ3月号
百鬼夜行抄のわけわからなさはひどすぎる。編集者はちゃんと仕事するべきだと思います。チキタが山場でどきどき。本橋馨子先生は相変わらずで素晴らしい。
アイシールド21 18巻 アイシールド21 18 (ジャンプコミックス)
絵の質感がなんかかわった気がするけどよくわからん。アイシルは面白いんだけどいつも、あーまもり姉ちゃん気持ちわるーと思っています。母性にもほどがあるというか、母性の腐臭を感じさせる造形ですよね。わざとだろうけど。その気持ち悪さがマックスに表出した一冊でした。「年下だと思ってたセナが実は」みたいに展開させて母性の腐臭を脱却させるという成長物語なんだろうけど、そもそもの切り取り方が母性の気持ち悪さを最大に引き出しているので、脱却しようと何しようとやっぱり気持ち悪いよ、とお腹一杯になりました。山場だけどね。あとどう見てもヒルまもですけどそういうことでいいんですよね? 
美味しんぼ 94巻 美味しんぼ (94) (ビッグコミックス)
口語でさあ、誰かのことを三人称で「〜氏」っていわないよねえ。クリ子が「まあ、海原雄山氏のご指示で私にご馳走してくれるというの!」みたいなことを言うのがどうにもこうにも不自然です。しかも場合によっては、「私の義父」っていうんだよ。クリ子の黒さには参るよ。

ネットなんかで遊んでると常識が麻痺して良くないの話

職場に体が弱い人がいて、追い込まれると急性の症状を発生して倒れることが多いため、繁忙期は本人も周囲も注意が必要なのですが、ここ数日いやまじでほんとに一日って24時間しかないんですけど!みたいなありがちな年度末忙しさが職場中を覆っていて、あーあの人倒れちゃったらどうしようとか思っているわけです。これ説明。で、本人としゃべってたら、冗談交じりで忙しくて倒れそうって話になって、そこで思わず「倒れフラグ立ってる?」と口走ってしまいました。「え?なに?どういう意味?」って聞き返されて、改めてこんなのリアルでは通じないことばなんだなと再確認。その他、ふらっと使ってしまって通じない用語といえば「ツンデレ」「サブカル(侮蔑語)」「俺の知り合いの劇画原作者が」などですね。
そういう小ネタ以上にずれずれだったのが、職場のサイトにブログをくっつけたいという要望があがっていてですね。でも管理が大変だからトラバとコメントは閉じておくとか言ってて、じゃなんのためにブログかというと、ようはHTML書かなくても気が向いたときにふらっとアップできるから、情報発信の頻度を高められてサイト訪問者によりイメージを伝えやすい、という狙いなんだそうです。
それはとってもよくわかるんだけど、でもさーそういうのってさー、隠れはてなダイアラーにとってはものすごくうずうずする話題じゃないですか(じゃないですか話法)。このちんけなはてダでもブログ論みたいなのあほみたいにやってるわけ。無断リンク禁止主義者を揶揄したり、宣伝トラバを糾弾したり、ミュージカルバトンを実行したり考察してるふりしてみたりしてるわけ。だから「コメントとトラバを禁止してなにがブログだ」とか、「それはそういうシステムを利用して頻度の高い情報更新を行いたいと言えばいいのであって、ブログをつくりたいと言わないで欲しい」みたいなことをつい口に出してしまうわけ。
でも当然、話がすれちがうんですよねえ。だって向こうはシステムの話なんだもん。そこへブログ概念みたいな話を持ち込もうとしてるんだもん。mesh騒動とかJBAとか日本における日記文化とアメリカのブログブームの対比とかそーゆー話をしたいんだもん。でもそういうの全然関係ないのね。彼らにとってはいらない情報なのね。でもこっちはその手の話題で一晩飲めるくらいネタがあるわけ(実際に飲んだことはないよ!)。「そもそもウェブログというのはだね」みたいな語りが大好きなわけ。しかも「ブログとは何か」みたいな話、ちょっと前にあほほど読み書きしてるわけ。パンパンなわけ。いつでも来いなわけ。でも誰も聞いてくれないのね。世の中、みんながはてなダイアラーじゃないのね。みんながみんなことのはとか教科書に載らないとかARTIFACTとかそういうの読んでる訳じゃないのね。
ほんとネットなんかで遊んでると常識が麻痺して良くないものだと思いました。