ひとの価値

気になった議論があったので記録しておく。経済的な価値判断というのは指標がわかりやすいことと、今の世の中(日本)が市場にかなりの部分依拠しているので汎用性が高い。純粋に経済学的に考えれば、人の価値は労働者としての価値、納税者としての価値、などである。したがって、働けない人は無価値だし、働き終わった人も無価値である。まだ働けない人には投資財としての価値があるが、現時点では不完全な価値しかない。というわけで子供年寄り障害者は世の中に役に立たないということになる。
ところが、こういう議論はふつうちょっと受け入れられない。原理的に言えばそうだと納得できたとしても、心情的に納得できないならそれは受け入れられないのと同じだ。ここ重要。原理的に正しいけど、それって感覚的に間違ってるよ!という気持ちをどういうロジックでつかみ取るか。そこに工夫を注ぐべきであって、原理的に正しいからといって論旨をねじ曲げて現在の価値観に添うような論拠・価値を引っ張り出してきてもあまり意味がないと思われる。