自堕落ふたたび

ワイドショーを見ながら感想を垂れ流す。ああ自堕落って素晴らしい。緊張と緩和ですよ人生は。たまにきりきり働くと、そのあとはまあいいかなあと思って休んでしまうのだが、「死んでから休めばいい」と言われそうで困る。まあそう言われればその通りなんですが。
ていうのはさておいて、ワイドショーを見ていたら、渋谷のマンバギャルをさわやか女子高生に変身!という企画があり、興味深く見た。メイクを落としJJ風につくりかえる工程は、女子高生の武装を剥ぐという感じで、なんというか、“未開の原始人”に“近代的文化生活”を提供するような、悪趣味な趣があって面白かった。魅惑の変身!というのは使い古されたワイドショー的企画なのだが、マンバギャルをコンサバ女子風に装いかえさせるのは、単なるおもしろ企画というより、若くてきれいな顔してるのにあんな変なメイクしてやーね、という良識を作る方も見る方も共有している。なんでそんな格好なのか、その格好にどういう意味があるのか、などということはあまり想像にないようだ。同じことをどっかの“原住民”に対してやれば問題になるだろうが、女子高生では企画にして何の問題もない。当の女子高生自身も、これはこれでいいかなと思っているようであった。実に面白い。レヴィ=ストロースが女子高生の集団に入ればいいと思うな。女子高生自身の振る舞いは異民族を見るつもりで面白いし、それをワイドショーの中に落とし込んで行く過程では、大きな物語は全然うしなわれてないことがよくわかって面白い。あとまあ、男受けをねらってないとか、女子高生であることのお得さから完全に背を向けているとか、女子高生の異装はほんとに興味深い。パンクだ。ジェンダーフリーだ。動物だ。なんかこうやって話に落ちをつける癖がついてるな、しかし。