例のやつ

東先生の同人誌ですが、
http://artifact-jp.com/mt/archives/200408/hakagix.html
ここで加野瀬さんがインタビューをお受けになったというところの「コピー誌」が、前評判以上になんかすごいらしいですね。コピー誌だけ出回らないかな。あと、ここでもふれられていますが、更科修一郎さんがかなりおもしろそうなのでそこだけ読みたいです。というかこのテーマで更科さん個人誌が出ればそっちを買います!しかし、いくら強く惹かれるとは言えワントピックに2700円はちょっと...と尻込みしていましたが、コピー誌にオチがあったとは。奥が深い。
なんというか素人考えでは、もうちょっと買いやすい価格になるよう内容をシェイプするとか分冊を分けるとかすればいいように思いますが、そういうことを考えない、というところに重きをおいておられるようです。しかしそうなると、他に媒体を持つ人が既存の媒体での制約を超えてしたいようにするための“同人”というのと、初見のお客さんをゲットしようというために工夫を凝らす“同人”は質的にずいぶん違いますね。あたりまえですが。そういう多面性が自分なんぞは面白いと思います。
同人活動は一般的に商業主義へのカウンターと考えられるのでしょうが、自分の同人活動を表すひとつの指標として金銭的な価値というのはわかりやすく、説得力があるように思います。実際、同人活動をする人々も、金銭的な売買自体を忌避しているわけではないのですよね。商業主義にのらないからコミケ、というのは結局のところ、小ロットの問題とか商業倫理の問題がメインなのではないでしょうか。そうなるとこれはこれで、そういう特性を持ったひとつの市場であって決して“商業主義”と無縁ではない。自らのことを「商業主義軽視の批評家」と任ずる東先生ですが、同人活動の一部に見るこの商売っ気のことをどう考えているか気になります。また、東先生がコミケにおいて商業主義フリーに振る舞えるのは、既に“既存の商業主義”的世界においてひとかどの成功を納めているからではないでしょうか。先生が、どうしてコミケに出展するという選択にいたったのかがものすごく面白いと思います。なぜコミケなのかについて、誰かインタビューしてください。ぜひ。