レコミュニに思う

巷間話題の音楽交換SNSレコミュニ」だが、音楽配信メモ9/8の記事を見てむむっと思ったこと。
音楽配信メモhttp://xtc.bz/cgi-bin/a-news/a-news.cgi?date=2004.09.08

これがP2Pの良さを導入したという部分でしょう。何がP2Pなのかよく分からない人もいるかもしれないけど、
Napsterって元々こういう音楽ファン同士のコミュニケーションツールとして機能していた面が大きい
(ダウンロードするユーザーが共有している曲リストが見られて、音楽の趣味が合うユーザーを見つけたら、
そのユーザーが共有している知らない楽曲を根こそぎダウンロードして、新しいアーティストと出会える、みたいな)ので、
そこにうまいこと決済が乗るという意味では非常にP2P的ではある。

これ、文芸方面ではどうなんだろうか。趣味のあう読書家に未見の作家を紹介されるのは楽しい、という意味で全く同じニーズがここにあると思うのだが、文芸方面にこういう動きが来る日はいつになるのだろう。
電子出版とか電子書籍はものすごく古くからある話題なのに、音楽ソフトをとりまく流通とか利用形態がじゃんじゃん多様化するのに比べて、文芸方面は今ひとつだ。また装丁の美しさとかフォントがどうこうとか要するに文字データを流通させるだけでは興趣が削がれるという類の意見もよく聞く。これに対して、音楽方面はどうなんだろう。ジャケットなどのアートワーク抜きで流通しちゃっていいんだろうか。古き良き“邦題”文化も最近薄れつつあるが、そういう「編集(出版)の妙」みたいな味わいはデータ直流通がはやると退行するように感じる。その辺の対策はどうなってるんだろう。
音楽という娯楽と文芸という娯楽のあり方の違い、と考えるとなんか深遠なテーマになりそうで、日曜の昼のぼけきった頭には対応できないが、上記引用部分を見て単純に、いいなあ文芸好きにもそういう流通あったらなあ、と思うのは日曜ならではかな。本棚orgにそういう働きを期待していたのだけれど、さらっと見て回った感じではちょっとちがう雰囲気である。あー、amazonのリスト制もちかいか。いずれにせよ音楽ソフトに比べて気楽に試せないというところがネックなんだろう。そもそもデジタルデータ化されてないし。最近よく見る「立ち読み」っていうのはなかなかいい。
昔、図書館がまだカード記入式借り出しだったころ、ある名前の人と借りる本がだぶりまくってなんとなく嬉しかった思い出があったりするわけだが、それを逆コースにつなげて面白い本探しができればいいなあと思う次第。