儲かっててほしい店たち

本屋に二軒行く。今日は本屋散歩。一軒目はチェーン新刊書店。棚の配置が変わっていて一般文芸書が減棚(とはいわないんだろうな)、マンガ文庫が増棚、サブカルが前へ、ボーイズラブライトノベルが中央へという配置だった。客層が学生ばっかりだからなあ。24時間営業も復活したようだ。ユリイカと河出夢ムックのバックナンバーフェアをやっていた。河出夢ムックといえば自分は森茉莉白洲正子白洲次郎の三冊を買ったが、最新号は青木雄二だ。ちょっと人選が謎じゃないかと思う。ユリイカボルヘス中原中也を買おうかと思案したがやめた。ユリイカは対象が好きな人向けなのかマニア向けなのか初心者向けなのかといつも悩む。
二軒目はおしゃれ本屋。おしゃれ本屋はアルバイトを募集していたが、その条件がものすごく買い手市場で驚いた。人気あるんだなあ。しかし相変わらず新刊は遅い。金井美恵子新刊がなかったので思う存分立ち読みしてから、ボリス・ヴィアン「日々の泡」、コリン・デクスター「ジェリコ街の女」、嵐山光三郎「おとこくらべ」購入。1500円くらいだったか。
永江朗「批評の事情」と掟ポルシェ「男道コーチ屋稼業」を買わなかった。買わなかった本のことをしつこく考えるのは久しぶりだ。前者はたぶんそのうち買う。データが古いので今すぐ買おうという気にはならなかった。後者は、この連載を楽しみにBUBKAを買っていた身としては買っとかねばと思うのだがいかんせん前著「説教番長どなりつけハンター」を買ってから一度しか読んでいないという実績があるため躊躇してしまう。原因はわかっている。紙質のざらつきっぷりとゴシック太字のフォントがめちゃくちゃカンに触るからだ。ちらっと立ち読みするとまたそういう体裁っぽいので引いてしまった。ゴシック太字は読みにくいだけなのでナントカしていただきたいのだがどうか。大槻ケンジとかオジーとかおいしい共演者もいることだし買いたいのはやまやまなんだが、しばらく保留。
ついでにマンガ喫茶へ。ひぐちアサおお振り以前と二宮知子「天才ファミリーカンパニー」を読む。後者は可もなく不可もなく。長いけどハッピーエンドでエンターテイメント。げんしけんから遡って四年生とか読むとちょっと、という気持ちと同じくらい、おお振りから入ってヤサシイワタシに行くとひくんじゃないか、やっぱり。休みの日に20分かけて歩いて出かけて、時間を使ってお金を使ってイヤな気分になって、でもそれがきもちいいというのはなんなんだろうなあ。わざわざ天気の良い休日にマンガ喫茶でヤサシイワタシを読む自分の心理がわからん。だがまあヤサシイワタシはぎりぎりインで、四年生五年生はアウトだ。個人的に。
どうでもいいがこのマンガ喫茶アフタヌーン・ビーム系が異常に充実している良い店だ。大きくなったらセレクトマンガ喫茶をやりたいと思っていたが、この店があるからいっか、という感じ。人の本棚のぞく楽しみは書店の棚配置にほくそえんだりマンガ喫茶の品揃えにうなる気持ちに通ずる。