週刊文春 

NHKと朝日の両方を叩けて本領発揮な週。しかし今週の注目はそれではないんですよ。連載なんです。
まず「ホリイのずんずん調査」!漫才コンビの相方との間の距離を計測してます。秀逸だ。距離が近いコンビと遠いコンビがいるとか、近い/遠いを観客としてのホリイさんがどう感じるかとか、若手は必死だから近い?という仮説とか、すごいです。目の付けどころにうなり、結果にうなり、分析に共感。一点付け加えるならば、つっこみのタイプがたしなめか裏拳かみたいなことが、物理的距離に効いてるかもしれないと思いました。
次に、ツチヤ先生のエッセイが面白い! いやまあファンなんですけど、単行本いろいろ持ってますけど、文春の連載は平均値勝負で飛び抜けて面白い回っていうのはレアなんですよ。今週は奥さんの話ですが、すげーおもしれー奥さんでした。
最後に林真理子がまともなことを書いている!何か最近、人の心を逆なでするようなことばっか書きやがってという気がしていましたが、今回はしみじみしたことを書いている。それもネタは電車男。林さんは電車男の単行本を買って、よろよろした男オタクが匿名の仲間に励まされて美しい女性をゲットできる様を感動しながら読んだらしいよ。しかも読み終わってしばらくして、匿名の仲間との私的な対話を出版することに「これはないんじゃないかな」と思ったそうです。そして林真理子節とでも言うべきナイス邪推が。

出版社に、このメールファイルを持ち込むことを思いついたのは、誰なのだろうか。
彼と恋人になった、あのエルメス嬢だろうか。本によると、
年上のキャリアウーマンらしい彼女は、かなり世故にたけていそうである。彼女が、
「これ、本になったら絶対に売れるわ。本にすべきよ」
と言ったのだろうか。

このあと話は変わるので、林さんは別にエルメスが黒幕と断定しているわけではない。匂わせているだけ。あと「メールファイル?」っていうのは勘弁してやって!タノム!自分は、電車男はフィクションだろうと思ってるけど、フィクションであろうとノンフィクションであろうと、エルメスの造形に対して天下の林真理子がこう匂わせているってのがチョー興味深い。だってあの林真理子ですよ。女のいやらしさをかかせたら右にでるものなしですよ。林真理子のアンテナがエルメスにひっかかってるというだけで笑える。ベルトーチカのdemiさんも似たようなこといってたねえ。このあとはなめ子先生だな。それと柴門ふみ。その辺を集約して「女が読む「電車男」」っていう特集をやればいいと思った。週刊新潮はオヤジ過ぎるから新潮社の若い子向け雑誌で…ってないよなあ。あ、そうか新潮45でやればいいよ。それだと岩井志麻子とか中村うさぎも入れられるじゃん。うーんでも時流に乗るためには「負け犬が読む「電車男」」かなあ。読みたいねえ。