新潮45 6月号

特集は「昭和史 女と男の七大醜聞」。ちょうど自分の中で昭和史がきていたので、とても面白かった。いやー昭和史いいっすよ。最近好きで好きで。七大醜聞の中で一番面白かったのは「老いらくの恋」だな。
特別ルポ「ヒップホップ布団叩き騒動」は、加害者の業を覗き込むような内容でよかった。被害者の苦痛を想像するに余りあるが、その一方で加害者についても思いをいたしてしまうのがこの事件の興味深いところだ。と思いつつも、彼女が流していたのは主にユーロビートなのになんで「ヒップホップ」を冠しているのかねと思ったり。いや理由はわかるんだけどさ。でもこれって音楽ではなくて行為としてのヒップホップだよね。これがヒップホップと呼ばれてしまうことを日本のヒップホップ論者は考察するべきだ! 
それにしても今回は読み応えのある内容が多かった。やっぱり事件記事は面白い。愚にもつかないSEX特集や「おひとり様」特集などはアエラかなんかに譲って、新潮45では古今東西の事件ルポを中心にして欲しいものだ。妄想かもしれないけれど、書き手が取材なりなんなりでエネルギーを投下している記事は、やはり読んだときの充実感が違う気がするのである。