BUBKA 04Mar.

先月・今月といくつか新しい連載が始まっている。今月からはターザン山本の人生相談が開始。構成:吉田豪なので楽しみ。プロレスに別に興味がない自分は、いったいターザン山本が好きなのか、吉田豪ターザン山本が好きなのかよくわからない。高田延彦暴露本抗議本(ISBN:4775302388)は面白かったが。
「珍婚さんいらっしゃい」は第一回と書いてあるが(もちろん谷亮子サンネタ)つづくのだろうか。元外務省天木直人氏の対談企画も今後もつづくのだろうか。逆に今号で終わりはムルアカ・クッキング。倉田真由美とヨーコ会長の恋愛道場っていうのは先月で終わりだったようだ。気づかなかった。
自分には音楽や映画の趣味はないがレコ評や映画評を読む趣味がある。というわけでBUBKAモー娘。評を読むのがおもしろいのだが、やっぱり掟ポルシェはおかしい。今号のモー娘。ネタは辻加護卒業ネタだったが、この二人のユニットは今後どういう展開がいいか、についての掟の文章。タイトルは「辻加護は21世紀のフリッパーズ・ギター!?」

(前略)永遠なる親戚の子供的記憶に勝とうとするなら、こと音楽に関しては破壊的な味付けをして作り物として全くの別物にならなきゃダメ。これからリリースする曲全部ザッパのコピーだとか。(中略)解散後は加護がニューヨークに籠もって新作を何年も出さなくなり、辻はテルミン奏者になるとかが理想。(後略)

600字くらい?の枠だが全部おかしい。狂ってる。自分はザッパ云々のところだけで衝撃的に吹き出した。全体を読むともっと狂ってる。
BUBKA全体のモー娘。論考には、とるにたらないアイドルのような存在を真面目に語るとかいろいろな素養を下敷きにしてくるとかいう、きわめてオタク的雰囲気を感じるが、70年代や80年代のオタク論考とはことなりアイドルを作る側からもそのような語られ方を織り込み済みというものすごいメタ感がある。同様の例では、木尾士目げんしけん」に対するオタ論。咲ちゃん萌えーとかは別だが、"漫画表現における服のしわがとかって語るオタク"であるところのげんしけんメンツの語りを肴に語っている人々。めくるめくメタ感である。筒井康隆ならそろそろ階層をぶちやぶって主人公が飛び出してくるところである。そう言う展開って、BUBUKAではどのように起こるのだろうか。辻や加護が「よく書けてる!」とかコメントしだしたら面白いだろうなあ。「好きなアーティストはライムスター」でもいいや。「好きなアーティストはロマンポルシェ。」は無理だろうな。
BUBKA全体としては政治ネタなども増えてきて、ちょっとまたかわりつつある印象。辛酸なめ子の広末魔女論、アイカワタケシがめずらしく褒めてるミスティックリバー評など連載は今月も堅調。ドクター中松だけはちょっと。