本が好きと本屋が好きはちがう

下のは開会式見ながら半分寝て書いたからか、半日たって見直したら文章めちゃくちゃですな(笑。よって少し直しました。“サイト運営でやるべきではないこと”っぽいですが。
閑話休題。なんで書店員POPネタが気持ちをかき立てるのかと自分を省みるに、自分は「本好き」かつ「本屋好き」なので安定的に出版業が維持されても書店業が衰退すればハッピーではないからだ。
本屋の楽しみとは遭遇の楽しみだ。ディスプレイや並べ方は店によって異なるから、同じ本を探してめぐっていてもさまざまな出会いがある。必ずしも文芸書だけではない。実用書だって出会う出会う。コンテンツとしての本が好きなだけではなくて、本を選ぶためにうろうろしたりその過程でつい予定外のものを買ってしまったり、財布がスッカラカンになったり重くて困ったり、家に帰るのが待ちきれなくて喫茶店で読んだりいい天気の川原で読んだり、そういう営みすべてが本を読む娯楽の一環だ。本を選ぶ楽しみも自分の楽しみであるから、POPにはあまり出しゃばって欲しくない。本屋の品揃えから客層や店員の推しを予想するのも楽しみだ。だからチェーン店よりも小売店の方が人柄が出て面白い。
「本好き」と「本屋好き」は必ずしも重ならないのではないか。書籍配達サービスにも加入しているので一切本屋にいかずとも本が入手できる環境にあるのだが、そうであっても本屋には必ず行く。特定の本が欲しいだけの人にとっては配達サービスは重宝なようだが、自分はいつも何か勿体ない気持ちがしてしまう。忙しいときや市中に出回りにくいものに対しては注文して買っているが、基本的には欲しい本をさがして本屋をはしごするのが醍醐味だと思っている。
というわけで本屋好きとしては街から本屋という形態がなくなると大変困る。無個性であっても困る。けれど自主的に個性を大発揮されるのも困る。なんて注文の多い客だ! もしかしてこういう注文の多い客を相手にするから本屋は大変なのか!?  むしろ逆で、世の中そんなにこだわってないから大変なのかもしれないけれど、まあなんといいますかね、出版社も書店も客もあるべき本屋像みたいなのを互いに浸透しあって構築できればしあわせなんじゃないでしょうか。そうか、イヤ書店員って、自分のことを本屋マスター!どんな客よりも本屋愛!とか思ってるようにみえるからイヤなのかもな。