第七の封印

Wyrms: オースン・スコット・カード: 早川文庫: ISBN:4150110131
こういうのってなんて言うんだっけ?スペースオペラ?ファンタジー? 種族を超えた友愛の物語。キリスト教モチーフなのは一目瞭然で、またカードといえばモルモン教徒であることも有名だから、思わずいろいろアナロジーを探してみたくなるがヘンに深読みするより物語力に流されるままに登場人物と疾走するのが気持ちいい。
ペイシェンスの生活はノブレス・オブリージュという言葉を思い起こさせるが、この辺も西洋的だなあと思わされる。騎士道物語というか。カードの作品はカタルシスがあるところが好きだ。物語の運びもぴたっぴたっときまっていて、まさに巻措く能わざるという感じ。このドライブ感は本当に気持ちいい。ただ随所にある痛い描写には少しひるんだ。