ウラBUBKA 05.May

不満はいろいろあるものの、やはりジャンク成分を一定量摂取していないとへたるので、また買ってしまった。発売日がちょうどジャンクが足りなくなるころなのが憎い。
今月の特集は「電車男」。笑う。電車男だけで特集つくる強引さが素晴らしい。だってこの間まで「格闘技」とか「漫画」とかの特集だったのに。電車男の朗読劇を聴きに行って気持ち悪がっている記事がおもしろかった。つかウラブブカは完全にオタクを小馬鹿にする路線だけど、読者としてはどの辺をねらってるの?「ネット本ブーム」の記事もまあまあ面白かった。でも第一次ネット本ブームって、侍魂とかちゆ12歳とかのころだと思うんだけどどうだろう。「封印された電車男」の著者、安藤健二id:m4n4)氏のインタビューでは、冒頭、特に電車男に興味のなかった氏がこの本を書くに至った経緯を語っている部分のうち、以下のくだりに思わずにっこり。

それでも「封印作品(の謎)」も予想以上の売れ行きだったんで打ち上げを担当編集の方とやったんですよ。その時に「こっちは一年かけて取材したのに、ネットのログを持ってきただけで何十万部かよ!それならどんなもんか検証してやる」って(笑)。
(中略)

...まさか実際に書くことになるとは思っていませんでしたね。やっぱり自分のより売れている本のことを書くというのは、何だかやっかんでいるみたいだし。それから、周りの連中はむしろ「2ちゃん憎し」みたいなヤツが多いので、僕がこういう本を出したことで「安藤は2ちゃんに屈した」とか言われたんですよ(笑)。

にっこり。
第二特集は秋葉原。前号も思ったが体力使ってるっぽい企画を埋め草一頁にするのはもったいなくないか?アキバ88カ所巡礼のことだけど。あと「仕掛け人が語る、仁義なきアキバ戦争」の記事が、インタビューそのものはいいんだけどただテープ起こしをのっけただけみたいで、仕掛け人の説明もないし、シメのまとめもないし、なんか風のように始まり終わるインタビューで、最終ページを捲ってこけそうになった。オチなしかよ、みたいな。やっぱりどう考えてもこの雑誌はネタを詰め込みすぎ何じゃないかと思う。
特集以外の部分では、「出版業界裏就職ガイド」が出版社の実名をばんばんあげて内情を語っているのが漢。サイゾー出してるとこは、あぶなそうなのかー。サブカルレビューの書評では、坪内祐三著の書評が途中から矢崎泰久著の書評にすりかわっているような。河井克夫の人生相談がなくなるのは残念。
追記:向井秀徳インタビューがあったので、普段買わない人も立ち読めばいいと思う。ファンなら読んだ方がいいようなインタビューだと思ったが、自分はこの人のファンでないのでちょっと断言しにくい。ところで今月号は目次がメタメタで役に立たない。目次にはあるはずのせきしろ先生の連載がない…というだけなら落ちたというヤツかと思うが、当該ページには別の記事が入ってたりともうカオス。裏モノ雑誌らしいカストリぶり、といいたいところだけれど、地方都市の普通の本屋で手に入る程度にはメジャーで、なおかつ1冊あたり880円もしてるんだから、さすがにそれはないんじゃないのと思う。新潮45より高価なんだからねえ。