東京駅で遭遇

http://d.hatena.ne.jp/urouro360/20050505#co
一部で微妙に話題だった、本屋の文庫本カバーかけあれこれのつづき。実は先日、東京出張だったんですよ。で、八重洲口の、何の気なしに入った本屋さんで、コメント欄で教えていただいた「切り込み式カバー」を体験しました。栄松堂書店です。レジに本を渡した時、ちょっと考えごとをしていて注意が散漫だったのですが、突然レジの方が文庫カバーを破りだしたので心底驚きました。あわてて食い入るように見つめてきた成果ですよ!
まず、カバーがかかってる状態はこんな感じ。

外すとこう。

くわしく解説いたしますと、まず、文庫本カバーの真ん中あたり(背表紙に接する部分)に切り込みを入れて折り込みます。するとH型になりますね、カバー用紙が。そのHの端の部分で袖の長辺をくるみます。くるんだら角を三角に折り込み、上下の余った部分を台形状にします。で、その台形ちゃんを折り込んでできあがり。この「三角」がカバーのしっかり感を産み出すのに効いています。三角に至るまでは試行錯誤があったんでしょうか。切り込みシステムが産み出され、実用化されるまでの経緯が知りたい。プロジェクトxでやってくれないかな。
もうひとつ感心したのは、ここのカバーには背表紙があることです。

これははじめてみたなあ。これがあるから背中心がはっきりして、切り込みを入れやすいんでしょうねえ。最近の文庫本は厚さがまちまちなので、文庫本カバーはどこで背表紙厚みを吸収するかに工夫があると思うんですが、切り込み式だと背中心はいつも同じで、両端で吸収することになります。これは結構、安定的だと思うんですが、どうでしょう。
しかし栄松堂には切り込み研修とかあるんだろうか。バイトに行ってみたいものだ。