ディアスポラ

グレッグ・イーガン ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)
きっと誰もが言っているでしょうが、最初の40ページほどがえらいことになってる。なんとか理解は出来たけれども、頭が筋肉痛になりそうだった。神経の筋肉痛。自分は先に読んだ人から評判を聞いていたので、なんとか耐えられたけれど、ひとりで立ち向かっていたら脱落してたかもしれない。もし今、ひっかかってる人がいたら、それでも頑張って読み進めてください、と言いたい。55ページくらいでカタルシスがやってきますから。イーガンの長編はいつも自分にとって難しいんだよねえ。短編はスマートなのに、長編だとアイディア部分が複雑すぎるのかもしれない。京極堂みたいだな。京極堂では蘊蓄を流し読みできるけど、イーガンの世界観部分はなかなか流し読めないので困る。今回は連作短編っぽい造りなので、万物理論よりは読みやすかった。一番好きなのは「ワンの絨毯」かな。
読んでるときはしんどいけど、読み終わると気持ちいい、そんな感じです。