リヴァイアサン―終末を過ぎた獣

大塚英志講談社ノベルスリヴァイアサン―終末を過ぎた獣 (講談社ノベルス)
メフィストで一話分くらい読んだ覚えのあるおはなし。ちょっと「スワン・ソング」に似てる。すぐ読めるけど。どうしてこの手の日本人作家によるファンタジーってすぐ読めるんだろうか。上遠野もすぐ終わる。コストパフォーマンス悪いことこの上ない。物語の密度感がどうして邦人作家と外国人作家で違うのかがいつも不思議だ。今言う邦人/外国人の区分はざらっとしたものなのでちょっともう少し掘り下げて考えたいが。
本筋に戻る。よく考えるとものすごく後味の悪い話だと思う。何の寓意だ、といいたくなるような。これを許容するかどうかは人生観が問われる。自分はあまり好きじゃない。こういうのがやさしさとは思わない。個人的信条にとって愉快ではないおはなしだと思った。エンタテイメントとしてはどうだろう。キャラ立ってるところはいい。