金曜日チェック

西村しのぶの漫画で、金曜日にはブティックを「こらしめに」行く、というエピソードがあるが、自分が本屋に行くときもそういう気分があるのは否めないなと。衣裳とは単価がずいぶん違いますが。今日は金曜日なのでセレクトブックストア(おしゃれ)に行った。
セレクトブックストア(おしゃれ)は品揃えがいいのは確かなのだが、新刊本の入荷が遅すぎて、「競争相手は馬鹿ばかりの世界へようこそ」が今ごろ平積みになっている。たしかこれは普通の新刊本屋店頭ではまだコート着ていた季節に購入した記憶があるのだが。まあ自分は金井美恵子教徒なので遅かろうが何だろうが平積みは嬉しい。金井美恵子は評論とかエッセイもだが小説もいいのが素晴らしいですよね。小春日和と彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄の2冊は、自分の学生生活を大きく規定したという気がしないでもなくもない。タマやとか道化師の恋もいいけれど、この2冊は本当に愛読した(している)のですよ。
今日のセレクトブックストア(おしゃれ)では辛酸なめ子が大変プッシュされている模様。ガーリーとサブカルとオタクの融合みたいなところがあるから、むべなるかなという気はするが、処女伝説(副題はオールアバウト辛酸なめ子)はあんまりそそらなかった。唯一、「ヒガミ・カリィ」というコーナーが異常につぼだった。カヒミ・カリィがうらやましくてできたキャラで、パリはどこだと地べたを這いずるそうです。いい狂いっぷりだ。
新刊本の入荷が遅いわりに、他の本屋では売り切れてて見当たらなかった「文学賞メッタ斬り」が平積みだったので購入。1680円。文学賞の選評につっこみをいれて楽しむ、というのは個人的な密やかな楽しみであったので、ちょっと残念な気もする。