mixiへ行け

いや最近なんかほんとに忙しくて全然はてな話題についていけてないんですよ。だからきっとすでに言及の多かろう話題に今からふれちゃうよ、と。
「mixiへ行け」では解決できない「ネット下流層」問題 - シナトラ千代子
いつ見ても魅力的なシナッチョワールドなわけですが、しかしこのタイトルをみたらふつう、「ソープへ行け」を連想しますよねえ。しませんか?しますします。人生相談界に燦然と輝く北方先生の名文句「ソープへ行け」ですよ。自慢じゃないですがオンタイムで週プレ読者だったので、腹を抱えて笑ったものですが、いつのまにやら立派な警句として世間に流布しているようなので、きっと皆さんもご存知でしょう。
そんでなにがいいたいかというと、mixi=ソープっていわれてみるとそんな感じだなあと。
なにしろどちらもぬるま湯でございます、じゃなくて、mixiのくつろいでるっぽい見せかけと、その奥に見えるギラギラした感じって、なんか風俗っぽいなあと思っただけなんですけどね。えっと、一応利用者なので悪口というよりは自嘲です、悪しからず。

さすが巨乳女子大生の人は違う

感想:よく考えたら黒背景に白文字ってところも往年の巨乳女子大生テイストなんだよねえ。既視感。
ええと読み飛ばし推奨ですが、という一文こそ無かったものの、巨乳女子大生さんが半年ROMについて教えて!という初心者のリクエストに応えてくださいました。
http://d.hatena.ne.jp/fake-jizo/20051101#p1
ええと、「ROMが和製英語」っていう冒頭にびっくりしました。腰抜けた。あやうく外人に使うところだった。危ない危ない。自分はだいたいこの手の用語というかジャーゴンというかは理解した気になるタイプで、原典にあたったりほとんどしないのでときどきこういうものすごいびっくりがあります。
でもこの「理解した気になる」というのは結構重要で、まさにここを「理解した気になる」かわりに「教えてくれと文字にする」ことを繰り返すと、半年ROMってろと言われるわけですな。まあでも自分を振り返ると、ネット使い始め当初は今思い返すと恥ずかしいこといっぱいしていて、質問掲示板にノータイムで質問したりとか、思い出すだけでも寝込みそうになるくらい立派な厨房ぶりでした。自分がうろつき始めた頃はまだ比較的ネットスフィアにも余裕があった頃で、丁寧に怒られたり諭されたりした結果、半年ROMるくらいの対処が自然に身に付いたように思います。当時に比べると今はみんな余裕がない雰囲気。「半年ROMってろ!」みたいな便利な罵倒語もあるしで、世知辛い限りです。個人的には「半年ROMれ!」とか「過去ログ嫁」とか「空気嫁」とか大嫌いだけどねヽ(´ー`)ノ  
あと、巨乳さんもおっしゃってますが、

当時は本当に極一部の掲示板以外はどこも投稿が少なくて、割とROMは嫌われていたような印象があります。見てるだけじゃなくて何か投稿しろと。

そうそうそうですよねえ。MLもさー、昔はジャンク情報でもいいから何か発信してるほうがえらいみたいな雰囲気だったのに、最近はSPAMが横行してるからかなあ、なんか人の迷惑を考えて!とかトラフィックの増加!とかいうムードのほうが強いですよねえ。ROMはフリーライダーでずるいって雰囲気だったと思うんだけど。メールの冒頭で名乗る、の時も思ったけど、ネット周りは常識がころころ変わるので大変だ。新参に説教するのが趣味の人はちゃんと自分の常識をアップデートしといたほうがいいですよ。
まとめ:ここまで巨乳女子大生ネタで引っ張りまくってるけど、いったいどれくらいの人が共感しているのか非常に気になる。

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)
のりりん編のアンソロジー。好きな作家の編むアンソロジーというのはなかなかに興味深い。のりりんのかきおろし部分は、イントロと後記なのだろうが、アンソロジーを編むという比較的簡単そうに思える作業においても、やっぱり思い悩んでるのりりんの姿が愛おしい。とまあ、のりりん好きなのでなんでもいいといえばそうなんだけれども、読み巧者の選ぶアンソロという薫りがたっているのも事実だ。
収録作については、知らないものばかりだったので楽しめた。とくに西村京太郎の一作は、こういう探偵シリーズもあったのかと驚く。出版点数が多すぎる作家は、いつでも読めると思ってついなおざりになってしまうが、これもその口だなあ。そして実際には全然「いつでも」読めるなんてことはなく次々に本屋から押し流されていってしまう。だから意外に大衆的な人気を誇る作家こそ、隠れた名作みたいなものを読み落としやすいのかもしれないね。

啓示空間

啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)
伝奇っぽいスペオペの上に、ハードSFとしても興趣に溢れる一作。帯の「堺三保氏絶賛」を見て買ってしまったが、絶賛するだけのことはあると思った。○○氏絶賛みたいなのに自分は結構弱いが、それでだまされることもたびたびなので、あたりを引くと素直に嬉しい。
内容については、大団円っぷりが特に気に入った。女の友情譚もいい。あっと思ったのはカルビンのアルファレベルの行方。随所に挿入されるちょっとしたシーンが素晴らしい。ボリョーワがイエローストーン星に降りるときのやりとりなど秀逸だと思う。
しかし本としての形については謎が多い一冊。最初に登場人物紹介があり、そこにはイラスト付きで登場人物が紹介されていて、そのイラストがまたなんちゅーかラノベ臭いので戦々恐々としてもいたのだが、中(本文)にも外(装丁)にもその後一切イラストがないっていうのはどういうことなのだろう。とても不思議な気持ちになるイラストである。それから厚み。京極堂に対抗してみたんですか?と言いたくなるとんでもない分厚さ。しかしこういっては失礼だが、ハヤカワ文庫はだいたい綴じに不安があるというか、ページがいまにもばらけそうな手触りが身上(なわけではないんだろうけど)なのだから、あまり厚みで無茶しないほうがいいとおもうのだが。文庫としての携帯性も落ちるし。ポケットに入らないと困るんだよねえ。片手で開きにくくなるのも困る。この厚みで定価1400円。1400円の文庫っていうのもなあ。二分冊にしたら一冊800円くらいになるのかな?何を思っての一冊仕上げなのか、たぶん葛藤というか戦略的判断があったのだろうけれど、ぜひとも聞いてみたいものだ。