記録

アリス・ミラー城殺人事件

北山猛邦 こういうの昔はすごい嫌いだったんだけど、最近大丈夫になったなあという気持ち。 以下ネタバレ。 端的に言うと、叙述トリックですよね。叙述トリックってこう、人を馬鹿にしているという気がしてどうも嫌いだったんですが、最近はこれもまたありか…

僧正殺人事件

最近古典をフォローアップするワタクシなのですよ。昔、詰め込みで読んだヤツはやっぱり記憶に残ってないですね。あらためて読むと趣深い。しかしそれにしても蘊蓄めんどくさい。蘊蓄はったりは本格ミステリの常とは言え、それにしてもめんどくさい。ヴァン…

ネコソギラジカル下

最終巻ですよー。予想通り、主要な世界観は開陳されないまま、とりあえずの伏線を回収して、超能力バトルして、大団円です。まあ、西尾さんの物語力はやっぱりすごいですね。「いいシーン」書かせたらちょっと頭抜けてるなあ。今回は、「人類最強の言い訳」…

啓示空間

伝奇っぽいスペオペの上に、ハードSFとしても興趣に溢れる一作。帯の「堺三保氏絶賛」を見て買ってしまったが、絶賛するだけのことはあると思った。○○氏絶賛みたいなのに自分は結構弱いが、それでだまされることもたびたびなので、あたりを引くと素直に嬉し…

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー

のりりん編のアンソロジー。好きな作家の編むアンソロジーというのはなかなかに興味深い。のりりんのかきおろし部分は、イントロと後記なのだろうが、アンソロジーを編むという比較的簡単そうに思える作業においても、やっぱり思い悩んでるのりりんの姿が愛…

ディアスポラ

グレッグ・イーガン きっと誰もが言っているでしょうが、最初の40ページほどがえらいことになってる。なんとか理解は出来たけれども、頭が筋肉痛になりそうだった。神経の筋肉痛。自分は先に読んだ人から評判を聞いていたので、なんとか耐えられたけれど、ひ…

ミステリ・オペラ

山田正紀 文庫新刊棚で逡巡した後に購入。面白いのはわかってるのだが、沈鬱な気持ちになるのもわかっているので。でもやっぱり面白かった。そして救いがなかった。ただ話のスケールがものすごく壮大で、一種、伝奇冒険活劇みたいな趣があるのはいい。単行本…

フラワー・オブ・ライフ

よしながふみ なぜか突然、よしながふみを読みたくなったので。学園生活がいい。すばらしい。露骨なシーンが苦手なので、店頭でランダムに手に取るよしながふみは「それ」なのかそうでないのかにどきどきするが、これはばっちり正解で、よしながふみ欲を十全…

斬首人の復讐

PRIMAL SCREAM マイケル・スレイド 先に「ヘッドハンター」読んでおくんだったーー!というような内容なので、ヘッドハンターをいつか読もうと思ってる人は安易に手を出さないが吉。といっても初期三部作は絶版ジャン?と思ってたら、文春文庫でのセールスが…

IKKI 05年10月号

月館のためだけで買ってしまうけど、ところどころおもしろい。のらみみ、乙女ウイルスがわりと好き。乙女ウイルスのすくいあげっぷりに感心した。うまいなあ。

アフタヌーン 05年10月号

蟲師の付録カバーはいいですね。邪魔でないし。フィギュアは勘弁してくれとあんなに言うのにまた来月からですか。やれやれ。漫画好き=フィギュア好きじゃないと思うんだけどなあ。いくらアフタ読者がオタク寄りだとしても、漫画のフィギュアが好きな層って…

よつばと! 4

今回の発見。ブックファースト駅構内店にはよつばとがない。放浪息子はあるのによつばとはない、というのは出版社で切ってるんじゃないかと思うんだけどどうだろう。おかげでだいぶさまよわされた。猛省していただきたい。責任者出てこい(昭和だ) ジャンボ…

まだ読んでた「オタクvsサブカル!」

ようやく終わった。 巻末のサブカル年表見てたら、自分が最大にサブを駆ってたのは1994年だとわかった。この年のことはほとんど知ってるし、大半になつかしさがある。それ以前はちまちま。それ以降についてはほどほど。特に94年以降については、ある程度サブ…

「オタクvsサブカル!」でやおいを思う

まだ読んでます。田口和裕まで行った。あともうちょっとだな。 加野瀬さんとばるぼらさんの対談中、女オタクの項にちょっとひっかかりを覚えた。 p.108より 加野瀬: いえ、腐女子という言葉の定義も変わってきていますが、基本的にはやおい/ボーイズラブ(…

ゆっくり読む「オタクvsサブカル!」

まあそういうわけで「教科書に載らない〜」もゆっくり読んでるわけですが、ユリイカ2005年8月号別冊、加野瀬未友+ばるぼら編集「オタクvsサブカル!」も読み始めてしまったのでゆっくり読んでいるわけです。ここで一つ宣言しておきたいのは「ゆっくり読む」…

チャンバラもどき

都筑道夫: 昔、図書館で借りてよく読みましたよこのシリーズ。古本屋で見かけて懐かしくなって購入。なんか都筑先生の江戸ものではいつも「やれ突けそれ突け」の解説を見るなあ。自分は根っからの関西人で、東京にはほとほとうといのだが、現在の東京を都筑…

敵は海賊・海賊たちの憂鬱

神林長平: 新刊本屋で。敵は海賊シリーズの3作目。ラジェンドラとアポロ、ラテルの掛け合いのためだけに読んでいるといっても過言ではない。神林長平は陰気くさい話を描きつつも、愉快に読ませるのはすごいねえ。今回はおかしくなったカーリーの気持ち悪さ…

忙しい蜜月旅行

ドロシー・L・セイヤーズ:BUSMAN'S HONEYMOON: 栄松堂で。新訳で出たもの、だというのは買ってみて初めて気がついた。道理で駅の本屋に売っているはずだ。ウィムジー卿とハリエットの新婚物語だが、ミステリというよりは古き良きメロドラマの匂いが濃いよ…

横溝正史あれこれ

夏休みですなー。夏休みだけに、納戸にあった古い横溝正史文庫をほろほろと拾い読みしていますが、考えてみるときちんと横溝正史を読んだのは初めてかもしれません。少年向け翻案版やテレビドラマ、映画などで筋はしっているものの実物を読んだことがないこ…

アフタヌーン 9月号

おお振りはとっても売れているんだね、ということがよくわかる表紙−プレゼント−予告でした。アニメ化とか言い出さないかと心配です。あとああいう形のものをうちわとは呼ばない。ふつう。アフタヌーン編集部はなんでこんなに妙なおもちゃをつけるのが好きな…

NONFIX ナックルズ vol.2

ミリオン出版。実話ナックルズからのスピンアウトA5版雑誌。これはあれですかね、ウワシンニッチ狙い雑誌の一つと思っていいんですかね(思ってるけど)。目次の体裁がウワシンっぽくてノスタルジー。vol.1もでてたことは知ってるけど買いそびれた。残念。 …

スキズマトリックス

ブルース・スターリング: 同シリーズの短編が何かのアンソロジーに入っていて面白かったので、いまさらながら本家本元を読んでみたわけですが、なんか全然わかんなくってごちゃごちゃしてて退屈で混乱するのに、我慢して読み進めると興奮してきたり盛り上が…

モーニング 今週号

今週号って。手抜き。全誌挙げて「新型セレナ」のCMをしているけったいな号。漫画雑誌でこういうのって珍しいんですかね。なんだかなーと。ファミリーカーの広告だからクッキングパパとかOL進化論はしっくりくるけど、ドラゴン桜は変だと思った。そして島耕…

ネコソギラジカル(中)

西尾維新: なにが好きって西尾維新のストーリーテリングが好きだ。水戸黄門というかスペオペというか、とにかくぱきっと決めるべきところに決めるべき場面を入れてくるのが素晴らしい。(上)では出撃時の連れ立つところだし、幕切れの「それこそは」だった…

ヤングマガジン no.30

合作漫画ってビミョウ。グラビアの「ヌード将棋駒」のあまりにもあまりな企画に萎える。ヤンマガの想定読者層って何歳くらいなんかなあ。克・亜樹とか好評連載中だしなあ。

BUBKA8月号

セレビッチネタとSW公開ネタのアメリカものがぐっとくる。こういうジャンク洋物ネタ大好きなんだけど、あまり目にする機会がなくて残念。定期的にやってくれるといいんだけどなあ。 記事部分では矢口問題について熱く語る掟ポルシェがみどころ。言ってること…

アフタヌーン8月号

今月はラブやんの最後の一こまにつきる。声を出して大爆笑。あと邪神さま。カラー信者いいね。それにしても、おお振りはどうなるんかなー。カタストロフにむけて高まってきた。無限の住人もEDENも話がどんどん動いてきて、最近不覚にも面白い。

週刊文春 6/30号

若貴特集とか羊頭狗肉の清原記事とか記事部分は面白かった。しかし気になったのはそこじゃない。竹内久美子だ。なんと愛子たん即位にY染色体論からコメントしている。全文引用したいくらいだがそれはちょっとあれなうえに手間も多いので止しておくが、もうな…

あの山越えて 6

夢路行: もう6巻か。感無量。まりなちゃん進路話に複雑な気持ちがする。高校にはいっといたほうがいいと思うけどなあ。個人的に不耕起栽培に大変興味があるので、その先がどうなるかを活写していただきたい。しかしそう考えると、夢路さんはかなり取材され…

ネムキ 7月号

天使症のやつがものすごく力抜けする展開をとげてがっくりくる。次号最終回だが、ちょっとはしょりすぎじゃないか?まあ次号を待つか。百鬼夜行抄は八重子ちゃんネタ。八重子ちゃんはいいね。ただこの時制だと尾白と尾黒が出てこなくて残念。大二郎グリムは…